モルモットの可愛さに魅せられて、もう1頭増やしてみたい!と考えるのはごく自然な流れだと思います。管理人も以前は最大5頭のモルモットを飼育していました。現在は住環境の関係で残念ながら単独飼育に甘んじていますが、チャンスがあればまた複数飼育(多頭飼い)を楽しみたいと考えております。
複数飼育を成功させるにはいくつかの壁がありますが、けっして難しいものではありません。
そもそもスイスでは、モルモットの単独飼育は法律で罰せられることになっているくらいですから(参照:モルモットを単独で飼育してはいけないの?)、複数飼育がうまくいくかどうかなんて心配すること自体ナンセンスなのかもしれませんね。
モルモットを飼っている方、これから飼おうと思っている方には多頭飼いの醍醐味をぜひとも味わっていただきたいものです。
複数飼育の利点
モルモットはもともと群れで暮らす習性のある動物です。複数飼育はその習性に従っただけで、モルモットにとってはごくごく自然なスタイルと言ってもいいでしょう。
仲良くなってくれさえすれば、お互いコミュニケーションをとりながら生活するので、お留守番で寂しい思いをさせる心配もなくなります。
複数飼育の欠点
当然ながら、頭数が増えれば世話をする手間も時間も多くかかります。モルモットは身体の大きさの割に排泄物の量が多く、ちょっと掃除をさぼっただけでケージ内は相当汚れてしまいます。飼育頭数が2頭3頭と増えていくことで掃除の手間は格段に増えていきます。
1つのケージで仲良くなってくれればまだしも、オス同士の同居は基本的には無理ですし、メス同士であっても相性が合わなかったり、同居させるタイミングによってはうまくいかないこともあります。オスとメスの同居はあっという間に子供が出来てどんどん増えていってしまいます。
そうなるとそれぞれ別々にケージを用意しなければならなくなり、金銭的な問題、お世話にかかる時間的な問題、ケージを置くスペース的な問題などで、生活の負担がかなり増えることを覚悟しなければなりません。
また、同居に成功しても、それぞれの食欲や排泄の状態などのチェックが難しくなり、体調の変化を見逃してしまう恐れがあります。
複数飼育の醍醐味を味わうには?
複数飼育の欠点や障害を乗り越えて仲の良い集団ができた時の喜びはもう最高です。モルモットが群れで暮らせるよううまく導いてあげることはモルモット飼育の1つの醍醐味とも言えるでしょう。
頭数を増やす方法としては、管理人の経験では、いきなり複数を飼うのではなく、まず1頭を飼育して十分に飼育に慣れてから新しい子を増やしていった方がうまくいきやすいです。
最初から仲の良さそうな2頭をお店で購入して飼い始めるというのもありますが、思いのほかヒトに慣れてくれないことが多く、飼育の楽しさを味わえないパターンに陥りやすいのであまりおすすめできません。
複数飼育を成功に導くには?
同居がうまくいくのは基本的にはメス同士のみです。メス同士の場合はほとんどのケースで仲良くなりますが、そうでない場合でもオス同士のようにケンカをするわけではなく、気の強いメスが他方を威嚇するだけのパターンがほとんどです。
体の大きさが全然違う2頭では、大きい方が小さい子を威嚇することもありますが、むしろあまりにも体格が違い過ぎると大きい方が小さい子の面倒をみるようになってくれることが多いです。そういう場合は同じ体格の子を入れると敵対心をみせたりするものです。
逆に小さい子に威嚇しても同じ体格の子には何もしないというケースもあるので、その子その子に合わせた同居のさせ方を探っていくしかありません。
管理人の今までのやり方ですが、先住のメスに対して小さいメスの子を合わせてみて、大丈夫そうならそのまま徐々に同居させていきます。
威嚇が激しい場合は、小さい子が成長するのを待って同じくらいの体格になってから再度同居に挑戦してみます。
最初は仲が悪そうでも根気よく同居と別居を繰り返していると、案外仲良く同居できるようになるものです。この場合、仲良くというよりお互いが無関心なのかもしれませんが。
いずれにしてもお互いストレスにならないよう十分注意をはらってあげましょう。
まとめ
モルモットの複数飼育(多頭飼い)はとても楽しいものです。モルモットはもともと群れで生活する動物なので複数で飼うことはその習性に合った飼い方と言えます。掃除の手間や時間、金銭的な問題、同居がうまくいかないなどの問題がありますが、それらを乗り越えて是非複数飼育を楽しんでもらいたいと思います。