モルモットとハムスターはどちらも齧歯目に属する動物です。姿も似ていて可愛らしくて、犬や猫のように広いスペースがなくても飼うことができるので、ペットとしても人気が高い動物です。哺乳類の分類上、親戚のような関係のモルモットとハムスターですが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。まとめてみました。
サイズ
大人のモルモットは体重500g~1.5kgくらいです。大きな種類では2kg越えの子もいるようです。
ハムスターは大きい種類のゴールデンハムスターでも体重200gくらいまでで、だいたい150g前後の子が多いです。小さい種類のジャンガリアンハムスターでは体重30~40gしかありません。
モルモットとゴールデンハムスターを比較すると、およそ10倍もの大きさの違いがあります。
指の数
モルモットの指の数は、前足が4本で後ろ足が3本です。
ハムスターの指の数は、前足が4本で後ろ足が5本です。
前足の指の数は同じなのに、モルモットはハムスターのように両前足を器用に使って食べることはできません。また、後ろ足の指の数が少ないせいでしょうか。モルモットはハムスターのように2本足で立つことはしません。
乳頭の数
モルモットの乳頭は2つしかありません。
ハムスターの乳頭はゴールデンハムスターで12~16、ジャンガリアンハムスターで8つあります。
乳頭の数が違うということは出産数にも違いがあるということです。モルモットは1回の出産で2~4頭、ハムスターは3~15頭も生まれます。
しっぽの有無
ハムスターには短いしっぽがあります。とても可愛らしいしっぽです。
モルモットにはしっぽがありません。
しっぽがないことが逆にお尻を可愛く見せているとも言えます。そう感じるのは管理人だけかもしれませんが(^_^;)
ほお袋の有無
モルモットにはほお袋はありません。ごはんを溜め込むことはせず、全部その場で食べます。
ハムスターはご存知のようにほお袋にごはんをパンパンに詰め込む習性があります。
食べるもの
モルモットは完全草食動物です。基本的に草(牧草)と牧草ベースのペレット、一部の野菜、果物しか食べられません。
ハムスターは雑食動物です。草だけでなく植物の種子や木の実、昆虫まで食べることができます。
飲水に関しては、モルモットは水が大好きでたくさん飲みます。ハムスターは水は飲むことは飲みますが、どちらかと言えば水は苦手。それほどたくさん飲むことはありません。
また、モルモットは体内でビタミンCを合成できないので、それを考慮したごはんを与える必要がありますが、ハムスターは体内でビタミンCを合成できるので、特に意識する必要はありません。
生活リズム
モルモットは基本的には夜行性ですが、厳密に言うと半夜行性です。飼い主の生活リズムに合わせて自身の生活リズムを柔軟に変えることができる珍しい特徴を持っているのです。飼い主が昼間にごはんをあげたり遊んだりする場合は昼行性のようになり、夜にごはんをあげたり遊んだりする場合は夕方から夜の活動が多くなります。
ハムスターは夜行性です。完全に夜になってから行動開始する習性があります。夜中に回し車をカラカラ回すのはごくごく自然な行動なのです。
回し車の必要性
モルモットは運動量の多い動物ではありません。運動はケージから出して部屋んぽ(室内を散歩させること)させるくらいで十分です。回し車を回すようなことはしません。不要です。
ハムスターは運動量の多い動物です。回し車がないと運動不足になってしまうこともあります。なかには回し車をまったく回さない子もいるようですが、基本的には必須アイテムだと思って間違いありません。
縄張り意識
モルモットは本来群れで生活する動物です。縄張り意識を強く持つことはありません。多頭飼いでもOKです。オス同士は狭い空間ではケンカをするので、複数飼育する場合はメス同士にしましょう。
ハムスターは縄張り意識が強い動物です。オス同士を同一ケージで飼うのはやめましょう。メス同士でもケンカをすることがあるので、ハムスターは別々のケージで飼いましょう。
におい
モルモットは排泄物の量がかなり多い動物です。こまめに掃除をしないとにおいは(特にオスは)相当きつくなります。毎日の掃除は欠かせません。
ハムスターはモルモットに比べたらにおいはずっと少ない動物です。ケージの掃除も基本的には部分掃除でOKです。全とっかえするのは何日かに1回でいいでしょう。むしろあまり掃除し過ぎるとストレスを与えてしまう恐れがあるくらいです。
寿命
モルモットの平均寿命は5~6年ですが、なかには8年くらい生きる子もいます。
ハムスターの平均寿命は2~3年です。
まとめ
モルモットとハムスターは同じ齧歯目の動物で、姿も似ていますが、両者にはいろいろな点で違いがあります。
サイズ、指の数、乳頭の数、しっぽの有無、ほお袋の有無、食べるもの、生活リズム、回し車の必要性、縄張り意識、におい、寿命などで比較すると両者の違いがよくわかります。