短い手足にずんぐりした体、小さなタレ耳にクリクリっとした目、しっぽのない丸いお尻をふりふりしながら歩く姿がなんとも可愛らしいモルモット。あのとぼけた表情は一度見たら絶対に忘れられないですよね。
日本ではまだまだマイナーな存在のモルモットですが、ヨーロッパでは400年も昔からペットとして愛されてきており、その人気は私たちの想像をはるかに超えています。
それほど人々を魅了するモルモットとはいったいどんな動物なのでしょうか。
性格は?
モルモットは他の小動物に比べると穏やかでのんびりした従順な性格の子が多いです。もちろん個体差があるのでみんながみんなおとなしいとは限りませんが、攻撃性を示すようなことはほぼ皆無といってよいでしょう。
そんな大人しいモルモットですが、最初は慣れるまではやたらと警戒心が強く臆病な面ばかりが目立ちます。ペットとして飼われるようになったモルモットですが、そのルーツは自然界では捕食される側の弱い立場だったわけですから、DNAに刻み込まれた慎重で用心深い習性は、致し方無いものとして理解してあげるべきでしょう。
日々世話をして大切に扱っていれば、だんだん慣れてきて甘えるようになってきます。数日で慣れる子もいれば、数ヶ月かかる子もいます。
鳴き声は?
モルモットはウサギと違って様々な鳴き声を出します。いろいろな感情に合わせて声の色を変えられるのがモルモット。鳴き声を聞いただけで、ごはんを欲しがっているのか、うれしいのか、興奮しているのか、怖がっているのかなど、なんとなくわかってきます。そういったコミュニケーションをとる楽しさもモルモット飼育の醍醐味と言えるでしょう。
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音は?
モルモットはウサギのように高くジャンプしたり足をだんだん踏み鳴らしたりすることはないので、ケージからうるさい音が聞こえてくることはありません。若く元気な子は走りまわることがありますが、柔らかめの床材を敷くことで音の問題は解決されます。
ただし、怖がったり怒ったりしたときは大声でキーキー鳴くことがあって、それはちょっとした騒音なので、近所迷惑とならないよう窓を閉めるなどして対処しましょう。そもそもそういう鳴き声を出されないような、ストレスを与えないような飼い方を心掛けましょう。
においは?
きちんと手入れされた健康なモルモットはほとんどにおうことはありません。排泄物の量がものすごく多いので、掃除を怠ればアンモニア臭に悩まされることになりますが、普通に掃除していれば何の問題もありませんし、モルモットの排泄物が特別悪臭だということもありません。
ただし、発情期のオスの肛門周囲の皮脂腺から分泌されたものが排泄物に付着するとくさいにおいになるので、その場合は普段以上にこまめに掃除するよう心掛けましょう。
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生活サイクルは?
もともと夜行性の動物なので、昼間はくつろいでいるか寝ていることが多く、元気に活動するのは朝か夕方~夜にかけての時間です。そういった時間帯に相手をして遊んであげられれば最高ですが、そうは言っても忙しいのでなかなか難しいですよね。
モルモットは生活リズムをヒトに合わせるようになるので、無理をせず、ゆっくり時間がとれるときに遊んであげればいいでしょう。
寿命はどのくらい?
モルモットの平均寿命はだいたい4~7年くらいです。中には10年あるいはそれ以上生きる子もいるようですね。
モルモットは成長スピードがとても早く、生後2ヶ月でほぼ大人の仲間入りとなります。成長スピードが早いということは老化の始まりも早いということ。およそ3歳くらいから徐々に老化が始まります。
モルモットの寿命は飼育環境によっても左右されることがあるので、健康管理、食餌管理、温度湿度管理をきちんとやり、できるだけストレスのない生活をさせてあげることをこころがけてあげましょう。
飼育は難しい?
モルモットを飼育するのはそれほど難しいことではありません。生き物を飼うということは、ごはんをきちんと与えることと排泄の世話をしっかりやること、この常識がわかっていれば誰でも飼うことができます。
ただし、ごはんはどんなものをあげたらいいのか、あげたらいけないものはどんなものかなど、モルモット特有の決まり事についてはしっかり勉強しないといけません。
また、モルモットは排泄物の量がとんでもなく多く、トイレをほとんど覚えてくれない動物です。ですから、それらをきれいにするには、できれば朝晩2回の掃除、最低でも1日1回の掃除は欠かせません。
こういったことを面倒がらずにしっかりやる、大好きなモルモットのためにちょっとでもいいから勉強してみる、そういう気持ちがあればモルモットを飼うのはけっして難しいことではありません。
初期費用と月々の飼育費用は?
モルモットを飼い始める時は、気に入ったモルモットの購入代金と飼育セット一式で最初にまとまったお金が発生します。これはどういう種類のモルモットを飼うのか、どんな飼育ケージを用意するのかで金額はだいぶ変わってきます。
管理人の場合はテディーという種類のモルモット(オス・3ヶ月齢)をブリーダーさんから購入したときの価格が16000円ほどでした。これはフード(ペレットや牧草)代も込みでした。
その他飼育ケージ(シャトルマルチ70)、ペレットや牧草、食器などの小物類は「三晃商会 はじめてのモルモット飼育セット」 というセットになっているものを13000円くらいで購入しました。これは楽天で購入しました。
初期費用は全部で3万円ほどでした。
月々の飼育費用は、牧草、ペレット、野菜などの食べ物代、床材やトイレ砂などの消耗品代が主なものです。
だいたい少なく見積もっても月々2500~5000円くらいの出費は予算枠に入れておきましょう。質のいい食べ物を厳選して与える人もいますが、そういった場合は月々1万円以上かかってしまうこともあるでしょう。
動物病院やペットホテルなどでかかる費用も考えると、月々の飼育費用だけでなく、別に毎月5000円くらいのモルモット貯金などをしておけば何かあった時にも安心ですよ。
まとめ
モルモットは警戒心が強く臆病ですが、総じて穏やかでのんびりした従順な性格の動物です。
感情に合わせていろいろな鳴き声を出しますが、怖がったり怒ったりした時以外は鳴き声の大きさが気になることはありませんし、普段の生活音も比較的静かです。
モルモットの体そのものは特ににおいが強いわけではなく、排泄物に関しても量は多いですが、きちんと掃除すればにおいが気になることはほとんどありません。
モルモットは夜行性の動物なので、朝か夕方~夜にかけての時間が最も活動的ですが、ヒトの生活サイクルに合わせて昼間に活動するような順応性もみられます。
平均寿命はだいたい4~7年です。
モルモット特有の決まり事を理解すれば飼育はけっして難しくはありません。